私がこのブログを開設しようと思った大きなの理由のひとつが「介護の記録を残したい」でした。
私自身の”振り返り”として記録として残したいことと、私と同じように認知症介護をしている”誰かの参考になれば”という思いもあります。
認知症で日々変わっていく母の様子と、私自身の気持ちの変化も残しておきたいと思っています。
デイサービスでも毎日ノートに日々の様子を1ページ分、血圧、体温を1日3回計測、トイレの回数や話している内容など、しっかりと書いてくださっていてありがたいです。
2021年7月の記録
4月から通い始めたデイサービスも、最初は気乗りがしない感じでしたが、だいぶ慣れてきました。
みどりさんは人にとても気を遣う人なので、片付け等手伝わせてもらうようですが、手伝わせてもらえない時は少々不満そう(笑)。まるで子供のお手伝いのようです。
いつもお世話になっているデイサービスのスタッフの方から「みどりさんはいつもニコニコしてて、なんでも「ありがとう」って言ってくれるんですよ」と言われています。
塗り絵を通じて周りの人と話すのが楽しそうです。家でも塗りたいと色鉛筆24色セットを買いました。
生活パターン
現在、デイサービスに月曜日から金曜日まで、週5日通っています。
朝は9時頃車でお迎え。
施設併設の喫茶店でモーニング、お昼ごはんと晩ごはんを食べて、18時ごろ送ってもらっています。
その後、家で過ごし、のび太(同居の孫・大学生)が20時頃帰宅。のび太が作ってくれるご飯を食べます。晩ごはんを施設で食べてきている割には、まともに一食分食べるようです。
その後、就寝。お風呂はのび太が入ったタイミングで入るようです。
金曜日の夜から土日は、かしこ。が実家で一緒に過ごします。
食事の準備や掃除、片付け、買い物などを一緒に手伝う感じ。洗い物や切ったりは出来ますが、いろいろと考えながら時間をかけてやっています。
今月は、先月おこわを食べている時に抜けてしまった差し歯の治療で、歯医者に毎週通院しました。自分の歯が20本以上あるのが自慢のみどりさんですが、歯肉が弱っているのかな。
歯医者の帰りに毎回スーパーへ寄り、100円ショップでデイサービスに行く時に使うバッグや、塗り絵をまとめるファイルなどを購入したり、買い物を楽しんでいました。
身体の状態
身体は特に不自由なく動けます(子どもの頃から右手は少し不自由)
服の着脱・選ぶこともできますが、選ぶのに結構時間がかかり、これでいいかと確認が必要です。
身体は健康で、悪いところは特にありません。薬は認知症の薬だけです。
体重40.7kg。一時より増えました。食欲は旺盛。
髪の毛も毎日自分で編み込みを自分の手でやっています。短く切ろうと考えたこともありましたが、髪結いは30年以上毎日やっている事なので、このままやり続けると脳の為にもいいね、とお医者さんに言われています。
体力維持のため、休日はみどりさん、かしこ。コロと一緒に朝晩散歩をしています。問題なく30分以上歩けますが、この頃は靴を少し擦るように歩くようになりました。
デイサービスに通うようになり、今まで買い物など毎日1万歩以上よく歩いていたのが、歩かなくなったので、筋力の衰えがあるのだと思います。
みどりさんは皮靴が重いから靴を擦れるのだと言いますが、軽いスニーカーを買うようにお店に行っても、お金がないし買わないといっています。
お菓子を買うお金はあるんですけどね^^多分必要を感じていないのでしょう。買ってあげると言っても断ります。ここら辺は頑固です(笑)
記憶力や物忘れについて
さっきアイスを食べたことをすっかり忘れてまた食べようとしたり、息子の名前を忘れるなどは日常茶飯事ですが、数週間前に話したことをよく覚えていたりもします。
お金は、ある程度財布に入れているのに、お金がないと言って不安そうにしています。お金は通帳にあるよと言って見せても、その時は安心するのですが、すぐに「お金がない」といっているので、忘れてしまうのかな?と思います。
新しい情報のアップデートがされているのに、もう何年も通帳を見たことがないと言い張ったり、記憶がどうなっているのか不思議です。
家の中で話していたら、みどりさんが「ここはどこなんだろう?私の家なのかなー?
このタンスは私の家のだよねー?この電気も私の家と一緒。でも、ここはどこなのか知らないところ。」と言います。
時折とても不安そうに「何もわからなくなっちゃった」と言っています。
そして、日にちの感覚もあやふやです。6月に「これから冬になるの?」と聞いてきたり、カレンダーが何なのかもわからないようです。
新型コロナウイルスワクチン接種完了
今月は新型コロナウイルスのワクチンを接種しに行きました。
1人では不安そうだったので、かしこ。が付き添い。やり取りは大体問題なくできましたが、接種をして、15分の様子見を終えて、帰るときになり「これから注射打つの?」と聞かれました。直前に打ったばかりなのに…記憶なし(笑)
「私ね、注射打つの好きなんだー」と笑ってました。
接種後も痛みや熱もなく、無事2回終了してホッとしました。
うれしかったこと
かしこ。の兄から送られてきた、孫(小1女子)のピアノの発表会動画を見ていたく感動して、涙が出ちゃったよーと言って喜んでいました。
そして、一緒に暮らすのび太(孫・大学4年男子)がいつもご飯を作ってくれることを喜び、デイサービスでも話題にしているようです。
日々うれしいことがあるのはよかったなぁと思います。
子どものような無邪気さ
かしこ。が週末に飼い犬のコロを連れて行き、コロに「かわいいねー」と話しかけていたところ、それを見ていたみどりさんが、
とても無邪気な笑顔で言ってきました。
みどりさんは3人姉妹の末っ子で、姉二人からも、家族からも可愛がられたようで、今も姉二人からの手紙には最初に「私の可愛い妹へ」と書いてあります。
私もかわいいよ、と無邪気に言えるところが、なんだか少女になったようだと感じます。
幻視について
一時期よく話していた、2階に住む老夫婦や、外国人一家について、今聞いてみると、ちゃんと覚えていて説明してくれますが、だいぶ前に見たっきりで、最近は全く見ていないそうです。
幻視がみえていたのでレビー小体型認知症ではないか、と思っていますが、病院でレビー小体型認知症と診断されてはいないので、まだよくわかりません。
病院では、CT等の検査により、アルツハイマー型や、脳血管性認知症ではないと言われています。ただ、かかりつけのお医者さんからは「いずれにせよ認知症には間違いないね。」と言われています。
レビー小体型認知症の代表的な症状
- 認知機能の低下…記憶力や理解力、判断力の低下
- 幻視…人や小動物など実際にはいないものが、本人にはありありと見えます
- パーキンソン症状…手足の震えや筋肉のこわばり
- 認知の変動…日にちや時間によってボーっとしている時とはっきりしている時が入れ替わる
- レム睡眠行動障害…睡眠中に暴れたり大声を出したりする
みどりさんは、①はありますが、現在は②幻視がなくなり、③と④、⑤の症状も見られませんので、本当にレビー小体型認知症なのか、まだ症状が出ていないだけなのか、まだわかりません。
かしこ。の気持ちについて
みどりさんの認知症については、もう受け入れていますが、どこかで娘としての甘えがあるようで、みどりさんがやったことをやってないと言い張ったりすると「やったじゃん!」とまともに返してしまう時があります。
「そうだね」と受け入れてあげた方がいいのはわかってはいるし、普段は出来るのですが、こちらの精神的に余裕がない時は特に、受け入れてあげられなくて、そのあとに「優しくしてあげられない自分はダメだなぁ」と悲しくなってしまうことがあります。
兄は、みどりさんに対してとても優しく対応できる人なので、私に心の余裕がない時は、兄から電話などしてもらっています。
みどりさんは、自分が認知症であることはわかっています。
自宅の本棚に並んでいた「認知症にならないための本」を見て、「もうなっちゃったわ」と笑って言っていました。母も不安だし、ショックなのだと思います。
「もう早くお父さん迎えに来てくれないかなぁ…」などと言ったりもします。
(父はずいぶん前に亡くなっています)
そんな時は、特に否定せず、大丈夫だよー。なんとかなるよと話しています。
また定期的に、介護記録を残していきます。
レビー小体型認知症の詳しい内容は、こちらを参考にしています。
レビー小体型認知症はどんな病気? 日本メジフィジックス株式会社